「俳句って難しそう…」その不安、今日で終わりにしましょう
こんにちは!ワッシィです。
「俳句を始めたいけど、ルールがよくわからない…」
「五・七・五って聞いたことあるけど、それ以外は?」
「季語?切れ字?なんだか専門用語ばかりで頭が痛い…」
そんなふうに思っていませんか?
大丈夫です。俳句のルールは、実はとってもシンプルなんです。
「五・七・五のリズムで、季語を入れて詠む」──これが基本。たったこれだけです。あとの細かいルールも、知ってしまえば「なるほど!」と腑に落ちるものばかり。
この記事では、俳句の基本ルールを、初心者目線でとことんわかりやすく解説します。専門用語もできるだけ避けて、「今日から俳句が作れる!」というレベルまで、一緒に進んでいきましょう。
読み終わる頃には、「あれ?俳句って意外と簡単かも」と思えるはずです。
さあ、俳句の扉を一緒に開けてみませんか?
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1. 俳句とは?──日本の伝統文学を知る

まずは、「俳句って何?」というところから始めましょう。
【俳句の定義】
俳句とは、日本の伝統的な詩の一つです。
その最大の特徴は、「世界一短い詩」だということ。たった17音(五・七・五)で、情景や感情を表現します。
短いからこそ、一言一言に込められた意味が深い。それが俳句の魅力なんです。
【俳句の歴史】
俳句は、約400年前の江戸時代に生まれました。
もともとは「俳諧(はいかい)」と呼ばれる遊び心のある連歌から発展したもの。松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶といった偉大な俳人たちが、俳句を芸術の域まで高めました。
特に芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ 水の音」は、あまりにも有名ですよね。
この一句には、静寂の中に響く小さな音、そしてそこから広がる無限の余韻が込められています。たった17音で、これだけの世界を表現できる──それが俳句なんです。
【俳句の魅力】
なぜ俳句は、400年も愛され続けているのでしょうか?
① 短いから気軽に始められる
長編小説を書くのは大変だけど、俳句なら数分で作れます。通勤中でも、お風呂に入りながらでも、ふと思いついたときに詠めるんです。
② 日常の美しさに気づける
俳句を作るようになると、「あ、今日の夕焼けきれいだな」「この風、心地いいな」と、日常の小さな美しさに敏感になります。
俳句は、「生きることを豊かにしてくれる」文学なんです。
③ 年齢を問わず楽しめる
子どもからお年寄りまで、誰でも俳句は作れます。60歳から始めても全然遅くない。むしろ、人生経験が豊かな分、深みのある俳句が作れるはずです。
【背中を押す一言】
俳句は、「難しそう」というイメージだけで遠ざけるには、あまりにもったいない世界です。
一度足を踏み入れたら、その奥深さと楽しさに、きっとハマってしまいますよ。
「400年続く伝統の世界へ、あなたも一歩踏み出してみませんか?」
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2. 五・七・五のリズムを理解する

俳句の最も基本的なルールが、この「五・七・五」です。
【五・七・五とは?】
「五・七・五」とは、音の数のことです。
俳句は3つの句から成り立っていて、それぞれの句が──
- 上の句(かみのく):5音
- 中の句(なかのく):7音
- 下の句(しものく):5音
合計17音で構成されています。
例えば、芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ 水の音」を分解してみましょう。
- ふ・る・い・け・や(5音)
- か・わ・ず・と・び・こ・む(7音)
- み・ず・の・お・と(5音)
ほら、ぴったり五・七・五になっていますね。
【音の数え方】
「音」とは、正確には「音節(おんせつ)」のこと。日本語では、基本的に1文字=1音と考えてOKです。
ただし、いくつか注意点があります。
① 小さい「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」も1音
例:「がっこう」は「が・っ・こ・う」で4音です。
② 伸ばす音「ー」も1音
例:「コーヒー」は「コ・ー・ヒ・ー」で4音です。
③ 「ん」も1音
例:「さんぽ」は「さ・ん・ぽ」で3音です。
このルールさえ押さえておけば、音数のカウントは簡単です。
【リズムが大事な理由】
なぜ五・七・五にこだわるのか?
それは、このリズムが、日本語として最も心地よく響くからです。
五・七・五のリズムは、日本人のDNAに刻まれているかのように、自然と耳に馴染みます。このリズムがあるからこそ、俳句は「詩」として成立するんです。
【音数が合わないときは?】
「どうしても5音にならない…」
「7音にするのが難しい…」
そんなときは、言葉を変えてみましょう。
例えば──
- 「美しい桜」(6音)→「桜美し」(5音)
- 「夕焼けがきれいだ」(8音)→「夕焼け美し」(7音)
こんなふうに、語順を変えたり、表現を工夫することで、音数を調整できます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると「あ、この言葉を使えば5音になる!」とパズル感覚で楽しめるようになりますよ。
【背中を押す一言】
五・七・五は、俳句の「背骨」です。
最初は音数を数えるのが面倒かもしれませんが、続けるうちに自然と身につきます。「あれ、気づいたら五・七・五で考えてる!」という瞬間が、必ず来ますよ。
「まずは指折り数えながら、一句作ってみませんか?」
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3. 季語の役割と選び方

「季語」は、俳句のもう一つの重要なルールです。
【季語とは?】
季語とは、特定の季節を表す言葉のこと。
俳句には、必ず季語を一つ入れるのがルールです。
例えば──
- 春の季語:桜、梅、つばめ、春風、朧月(おぼろづき)
- 夏の季語:蝉、向日葵、夕立、青葉、麦茶
- 秋の季語:紅葉、月、虫の声、稲穂、秋風
- 冬の季語:雪、霜、炬燵、冬木立、初雪
これらの言葉を俳句に入れることで、「今、どの季節の話をしているか」が一目で伝わります。
【なぜ季語が必要なのか?】
俳句は、たった17音しかありません。
だからこそ、季語という「共通言語」を使うことで、情景を効率的に伝えるんです。
例えば、「桜」と聞けば、誰もが春の情景を思い浮かべますよね。「雪」と聞けば、冬の寒さや静けさがイメージできます。
季語は、読者の想像力を一瞬で引き出す魔法の言葉なんです。
【季語の選び方】
「どの季語を選べばいいの?」
そんなときは、今の季節を感じる言葉を選びましょう。
今日の散歩で見た風景、感じた空気、聞こえた音──そこから季語を見つけるのが一番です。
例えば──
- 春に桜を見たなら→「桜」
- 夏に蝉の声を聞いたなら→「蝉」
- 秋に月がきれいだったなら→「月」
- 冬に雪が降ったなら→「雪」
自分が実際に体験したことを、季語として選ぶ。これが、心に響く俳句を作るコツです。
【歳時記を活用しよう】
「季語がわからない…」というときは、「歳時記(さいじき)」を使いましょう。
歳時記とは、季語を集めた辞典のこと。春夏秋冬ごとに、何百もの季語が載っています。
最近では、オンラインの歳時記もたくさんあるので、スマホで簡単に調べられます。AI俳句道場でも、AIに「春の季語を教えて」と聞けば、すぐにリストアップしてくれますよ。
【季語は一つだけ】
大事なルールがもう一つ。
俳句には、季語を一つだけ入れるのが原則です。
例えば、「桜咲く 蝉の声聞く 雪の朝」みたいに、春・夏・冬の季語を全部入れるのはNG。季節感がバラバラになって、読者が混乱してしまいます。
一つの季節に絞って、その季節の情景を深く詠む。それが俳句のスタイルです。
【背中を押す一言】
季語は、俳句の「色」です。
季語があるからこそ、俳句は鮮やかに輝きます。最初は「どれを選べばいいの?」と迷うかもしれませんが、「今、心に響いた言葉」を選べば、それが正解です。
「今日の空を見上げて、一つ季語を見つけてみませんか?」
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4. 切れ字の使い方──俳句に「間」を生み出す技法

「切れ字(きれじ)」は、俳句をワンランク上のレベルに引き上げる秘密兵器です。
【切れ字とは?】
切れ字とは、句の途中で「間」を作る言葉のこと。
代表的な切れ字は──
- や
- かな
- けり
この3つを覚えておけばOKです。
【切れ字の効果】
切れ字を使うと、俳句に「余韻」や「深み」が生まれます。
例えば、芭蕉の「古池や 蛙飛びこむ 水の音」を見てみましょう。
「や」という切れ字が、上の句と中の句の間に「間(ま)」を作っています。
「古池や──」と読んだところで、一瞬の静寂。そして「蛙飛びこむ」と続く。この「間」があるからこそ、静寂の中に響く音が、より際立つんです。
【切れ字の使い方】
① 「や」──驚きや感動を表す
「古池や」「夕焼けや」「春風や」など、情景に対する感動を込めるときに使います。
② 「かな」──しみじみとした感慨を表す
「月見れば かなしきかな」「秋深し 旅はるかなり かな」など、しみじみとした気持ちを表現するときに使います。
③ 「けり」──過去の出来事や発見を表す
「雪降りけり」「花咲きけり」など、過去の出来事や新しい発見を詠むときに使います。
【切れ字は必須じゃない】
「切れ字を使わなきゃダメ?」
いいえ、切れ字は必須ではありません。
切れ字を使わなくても、立派な俳句は作れます。むしろ、無理に切れ字を入れると不自然になることもあります。
「使えそうなら使う」くらいの気持ちでOKです。
【背中を押す一言】
切れ字は、俳句の「呼吸」です。
使いこなせるようになると、俳句がぐっと深みを増します。でも、最初は無理に使わなくて大丈夫。「あ、ここに『や』を入れたらいいかも」と感じたら、試してみる。それくらいの感覚で十分です。
「切れ字を一つ入れるだけで、俳句の世界が変わりますよ。」
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5. 俳句の禁則事項──避けるべきNG表現

俳句には、「これはやっちゃダメ」というルールもあります。
でも、心配しないでください。知っておけば簡単に避けられるものばかりです。
【NG① 季重なり(きがさなり)】
一句に季語を二つ以上入れることを「季重なり」といいます。
例:「桜咲く 蝉の声聞く 秋の風」
この句には、「桜」(春)、「蝉」(夏)、「秋の風」(秋)と、3つも季語が入っています。これでは季節感がバラバラで、何を伝えたいのかわかりませんよね。
季語は一つに絞りましょう。
【NG② 説明しすぎ】
俳句は「詠む」ものであって、「説明する」ものではありません。
例:「美しい桜が咲いてとても嬉しい気持ちです」
これでは、説明文になってしまっています。俳句は、情景を描くことで、読者に感情を想像させるのが基本です。
改善例:「桜咲く 春風そっと 頬なでる」
こんなふうに、情景を描くことで「嬉しさ」を感じさせるのが俳句のスタイルです。
【NG③ 音数が合っていない】
五・七・五のリズムを守らないのは、俳句としてNGです。
例:「桜がきれい」(6音)──これでは俳句になりません。
改善例:「桜美し」(5音)──こうすれば五・七・五に組み込めます。
音数は、俳句の基本中の基本。必ず守りましょう。
【NG④ 言葉の重複】
同じ言葉を何度も使うのは避けましょう。
例:「春の風 春の花咲く 春の朝」
「春」が3回も出てきて、くどい印象になってしまいます。
改善例:「春風に 花びら舞いて 朝の庭」
こんなふうに、言葉のバリエーションを増やすと、俳句が引き締まります。
【NG⑤ 抽象的すぎる表現】
「幸せ」「悲しみ」「愛」といった抽象的な言葉だけでは、読者の心に響きません。
例:「愛してる 君を思えば 幸せだ」
これでは、何の情景も浮かびませんよね。
改善例:「君想う 窓辺に咲いた 花一輪」
こんなふうに、具体的な情景を描くことで、感情を伝えるのが俳句のコツです。
【背中を押す一言】
禁則事項は、「失敗しないためのガードレール」です。
最初は気にしすぎて窮屈に感じるかもしれませんが、慣れてくると自然と身につきます。「あ、これNGだ」と気づいたら、すぐに直せばOK。それだけで、俳句はぐっと良くなりますよ。
「失敗を恐れず、まずは作ってみましょう。直せばいいんですから。」
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6. 実例で学ぶ名句解説──巨匠たちの俳句から学ぶ

ルールを学んだら、次は実際の名句を読んで、感覚を磨きましょう。
【名句① 松尾芭蕉「古池や 蛙飛びこむ 水の音」】
解説:
静寂の中に、突然響く水の音。この一瞬の「動」と「静」の対比が、深い余韻を生み出しています。
「や」という切れ字が、古池の静けさを強調。そこに蛙が飛び込む音が響くことで、逆に静寂がより際立つんです。
学べるポイント:
「動」と「静」のコントラストを使うことで、情景に深みが出る。
【名句② 与謝蕪村「菜の花や 月は東に 日は西に」】
解説:
菜の花畑の上に、東には昇る月、西には沈む夕日。壮大な自然の情景が、たった17音で描かれています。
「や」という切れ字が、菜の花畑の広がりを強調。そして、月と太陽の位置を対比させることで、時間の流れと空間の広がりを感じさせます。
学べるポイント:
対比を使うことで、情景がより鮮やかになる。
【名句③ 小林一茶「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」】
解説:
小さな雀に向かって「そこのけ!お馬が通るよ!」と呼びかける、ユーモラスな一句。
一茶らしい、庶民的で温かみのある俳句です。「雀の子」という季語(春)を使いながら、日常の微笑ましい光景を切り取っています。
学べるポイント:
俳句は、真面目なだけじゃない。ユーモアや温かみも大事。
【名句④ 正岡子規「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」】
解説:
柿を食べているとき、法隆寺の鐘が鳴った──ただそれだけの情景なのに、不思議と心に残る一句です。
「柿」という秋の季語と、「鐘」という音の組み合わせが、秋の静けさと情緒を感じさせます。
学べるポイント:
日常の何気ない瞬間を切り取るだけでも、立派な俳句になる。
【背中を押す一言】
名句を読むことは、最高の勉強法です。
「どうしてこの表現が効果的なんだろう?」と考えながら読むと、自分の俳句作りにも活かせます。
「巨匠たちの俳句から、たくさんのヒントをもらいましょう。」
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7. 初心者が陥りやすい失敗例──こうすれば直せる!

初心者がよくやってしまう失敗を、実例で見ていきましょう。
【失敗例① 音数が合っていない】
悪い例:
「桜がきれいに咲いている 春の日」(15音)
問題点:
五・七・五のリズムが崩れています。
改善例:
「桜咲く 春の陽射しに 頬染めて」(5・7・5)
音数を調整することで、俳句らしいリズムが生まれます。
【失敗例② 季語がない】
悪い例:
「夕焼けを 見ながら歩く 帰り道」
問題点:
季語が入っていません。
改善例:
「秋夕焼け 帰り道行く 風心地」
「秋夕焼け」という季語を入れることで、季節感が明確になります。
【失敗例③ 説明的すぎる】
悪い例:
「桜が咲いてとても嬉しい気持ちです」
問題点:
感情を直接説明してしまっています。
改善例:
「桜咲く 風に身を任せ 笑みこぼる」
情景を描くことで、「嬉しさ」を読者に感じさせます。
【失敗例④ 季重なり】
悪い例:
「桜咲く 蝉の声聞き 雪降る夜」
問題点:
春・夏・冬の季語が混在しています。
改善例:
「桜咲く 春風そっと 頬なでる」
一つの季節に絞ることで、情景が引き締まります。
【失敗例⑤ 抽象的すぎる】
悪い例:
「愛してる 君を想えば 幸せだ」
問題点:
抽象的な言葉だけで、情景が浮かびません。
改善例:
「君想う 窓辺に咲いた 花一輪」
具体的な情景を描くことで、感情がより深く伝わります。
【背中を押す一言】
失敗は、上達への第一歩です。
最初から完璧な俳句を作れる人なんていません。大事なのは、「失敗に気づいて、直すこと」。それを繰り返すうちに、自然と上手くなっていきます。
「失敗を恐れず、どんどん作ってみましょう。直せばいいんです。」
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8. まとめ──ルールを知って、自由に詠もう

さあ、ここまで読んでくださったあなた。
俳句のルールは、もう怖くないはずです。
【この記事のまとめ】
- 俳句は、五・七・五のリズムで詠む、世界一短い詩です。
- 季語を一つ入れることで、季節感を伝えます。
- 切れ字を使うと、俳句に深みと余韻が生まれます。
- 禁則事項(季重なり、説明的すぎる表現など)を避けることで、洗練された俳句になります。
- 名句を読むことで、感覚が磨かれます。
- 失敗を恐れず、たくさん作ることが上達の近道です。
【ルールは「縛り」じゃなくて「自由への道」】
「ルールが多くて窮屈…」と感じたかもしれません。
でも、ルールは、あなたを縛るためのものじゃありません。
ルールがあるからこそ、「この中でどう表現しよう?」と工夫する楽しさが生まれます。制約の中でこそ、創造性が輝くんです。
五・七・五というリズム、季語という共通言語──これらのルールがあるからこそ、俳句は400年も愛され続けているんです。
【ルールを学んだら、あとは自由に詠もう】
ルールを覚えたら、あとは自由に詠んでください。
「こんな俳句を作ってみたい」
「こんな情景を詠んでみたい」
その気持ちに従って、どんどん作ってみましょう。
最初は不格好かもしれません。でも、続けるうちに、「あれ?俳句って楽しいかも」と思える瞬間が必ず来ます。
【あなたの一句が、誰かの心を動かす】
あなたが作った俳句は、誰かの心を動かすかもしれません。
AI俳句道場で投稿した一句が、「いいね!」をもらったり、「素敵ですね」とコメントをもらったり。そんな小さな喜びが、あなたの俳句ライフを豊かにしてくれます。
【最後に──背中を押す言葉】
俳句のルールを学んだあなたは、もう「初心者」じゃありません。
ルールを知っているあなたは、「俳句を詠める人」です。
あとは、実際に一句作るだけ。
今日見た風景、感じた空気、聞こえた音──そこから、あなただけの一句を紡いでみませんか?
「さあ、ペンを取って(またはスマホを開いて)、最初の一句を作ってみましょう。俳句の世界が、あなたを待っています。」
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🌸 ルールを学んだあなたへ──さあ、自由に詠みましょう 🌸